金魚鉢

水槽のなかみです

ぼくらのへんたい

 

ぼくらのへんたい』がKindleで全巻まとめ買い30%オフだったので思わず買ってしまいました。ふみふみこ先生好き。

3人の女装男子が恋愛だったり思春期らしい悩みと女装という異質なものを通じての自分と葛藤しながら成長する話です(たぶん)

ふみふみこ先生らしい可愛い絵柄と女装男子というキーワードがとても生き生きとしている本当におすすめしたい作品です。女装好きとかじゃなくても単純に自分とは?という部分がとても面白いので大丈夫だと思います。

 

いろんな意味で登場人物が変態していくわけなんですが、中でも推したいのがトモち。

トモちはメインの3人じゃないんですけど最初中学に女装して来ていたものの、途中から‘似合わなくなった’という理由で女装をやめる男の子です。女装してたけれど別に男が好きとかいうわけではなく、かと言って男を好きにならないとも言い切らない。男とか女とかどーでもよくない?っていうスタンスなんですが結構登場人物が変わっていくなかでトモちは一貫してるんですよね。一貫してイケメンという…。

もうとにかく読んでる間中トモち…抱いてくれ…って感想しか出てこないくらいには好きです。読んでだいぶ落ち着いたので感想を書こうと思ったのに結局語ってるくらい好きです。

詳しくは読んでくれとしか言いようがないんですけど作中でいい意味で変わらないキャラクターって本当にレアなので他の変態していく子たちと比べても面白いと思います。

 

自分ってなんなんでしょうね、ってこの作品を読むと思います。

わたしはいま女として存在していて、ちゃんと自己認識も女なんですけど昔は望めばちんこ生えると思ってました。主人公のまりかがいつかちんこは取れると思ってたのと逆にわたしは生えると思ってました。

まあ生えないんですけど、それで結局自分が女なことを認められたから違和感なく生活できててよかったなあと。でもやっぱりあんまり考え方とか女らしくないって言われるから男のが良かったかもね。しかしこんなメンヘラな男は嫌だ…。

 

自分というものを構成しているものがたくさんあって、それはみんな違うもので男とか女とかそれだけで決まるものじゃないっていうことを学んでいく作品だと思うんですけどそれって普通のひとでもわかってても難しいことだと思います。

わたしはわたしでしかいられないけど、要素だけなら他の人と被る部分ももちろんあって、そこを共有したりして生きてるんだと考えてる。ただたくさんの要素がこのように集合したらわたしになるしそれは被らないんだと。

 

自分を認めるってすごい労力のいることなんですよわたしにとって。他の人にとってはどうか知らないしもしかしたらそんなこと考えなくても生きていけるのかもしれないけどわたしは考えずにいられないという話。

わたしは自分が嫌いでどうしようもなくてその主要な原因はデブであることなんですよね。まりかがどうしようもなく男な自分が嫌なのと同じようにわたしはデブである自分が嫌なんです。

まあデブは頑張ればなんとかなるだけマシというか頑張れない自分が尚更嫌いというか。

とにかくわたしはわたしが嫌いで、でも生きてて、なんとか前に進まなくちゃいけないんです。主人公にはなれないけど自分の人生の主軸は自分でしかありえないから自分が変わらなきゃどうしようもないんです。変態しなくちゃ。

 

最近ダイエットをしていて、そこはかとなくじわじわと痩せてはいるんですけどそんなんじゃ足りねえんだよこちとら自分が嫌いすぎて死にそうなんだよってなってます。

でも一日で10キロは痩せないし一日一日を積み重ねていくしかないんだと思います。そしてその積み重ねがいまの自分。

 

楽な方に流れるのは簡単だし、つらいことや苦しいことからは逃げたくなるけど逃げたツケは結局自分が払うことになる。

別に太ってても気にならないし〜ってひともいるかもしれないけどわたしは気になるから。めっちゃ気になるから。

というか体重だけの話じゃなくて人間関係とか自分の能力とかそういうものもいまの自分が未来の自分を決めていってる最中なんだと思うからみんな他人事じゃないはずなんですよ。

貧乏でも孤独でも馬鹿でも醜くても平気ってひとがいたらそれはそれでもう人間じゃないと思います。

 

まとめたら今日も頑張ろう!!ぼくらのへんたいはいいぞ!!!ってことですさらば。